SDGsへの取り組み -エネルギー・環境問題などを中心に-
「技術経営士の会」では技術経営士ジャーナルの2022年度テーマを、「SDGsへの取り組み -エネルギー・環境問題などを中心に-」と定め、会員有志が様々な角度から検討を加え、議論を続けてきた。その様子は、2022年6月から2023年4月まで掲載してきたとおりである。本稿では今年度のまとめとして、各位の見解をとりまとめてみたいと思う。
「技術経営士の会」では技術経営士ジャーナルの2022年度テーマを、「SDGsへの取り組み -エネルギー・環境問題などを中心に-」と定め、会員有志が様々な角度から検討を加え、議論を続けてきた。その様子は、2022年6月から2023年4月まで掲載してきたとおりである。本稿では今年度のまとめとして、各位の見解をとりまとめてみたいと思う。
2050年の世界の平均気温上昇を産業革命前に比べて+1.5℃に抑えることが、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26グラスゴー2021)で合意され、COP27シャルムエルシェイク2022(エジプト)で確認された。
日本にとってエネルギー国産化は、輸入の抑制即ち、脱化石燃料であり、世界のSDG‘sと目標は一致している。燃料をテーマに、日本と世界の立場から検討を試みる。(2019年の実績をベースに)
2015年に採択された国連の目標であるSDGs 3「すべての人に健康と福祉を」について解説すると共に日本のSDGsとして再評価を試みた。表1には「健康と福祉」に関する国際目標を掲げた。
世界は、SDGsの目標13.の気候変動対策として、カーボンニュートラル(CN:脱炭素化)の達成へ向けて急速に動き出した。日本政府も2020年10月に、「2050年までにGHG(温室効果ガス)の排出量を実質ゼロにする」ことを宣言し、脱炭素化に向けて大きく舵を切った。
SDGsには 、 地球人類が共通の価値観を持って持続しようという「 美しい理念 」 が掲げられている 。 経済 、 社会および環境における持続可能な開発をバランスの取れた 、 統合された方法で達成することを目指すということで 、 2015 年 9 月国連サミットで 193 加盟国全ての賛成で採択された 。
2015年国連サミットで加盟国(当時193)の全会一致で採択された“持続可能な開発のための2030アジェンダ”、SDGs。だが今世界は、採択当時には「予測不可能だった事態」に直面している。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミック(宣言2020年3月)とロシアのウクライナ侵攻(開始2022年2月)だ。加えて、2022年世界各地で起きている「史上最悪」の異常気象と激甚災害。
SDGs:Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)は、貧困・飢餓・教育、働きがい・経済成長・気候変動を中心として17の目標(図1・2)と169の具体的課題が設定されており、21世紀の世界が抱える課題を包括的に挙げている。
2015年9月に国連で採択された、2030年までの国際開発目標 SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)の中で、エネルギーに関連した目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」では、「全ての人に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」がテーマになっている。
水は人類にとって最も需要な物質であり資源である。地球は「水の 惑星」と呼ばれているが、その大部分は海水で淡水は 2.5 %に過ぎ ず、しかもその大半は南極などの氷床や氷河で人が使用しやすい河 川など表層水は 0 01 %に過ぎない。また資源としての水の特徴は 地球上、地域や季節により大きな偏りがあることである。
コロナ禍が社会を大きく変えつつあることも事実であり、ピンチをチャンスに変える好機と考えることも出来る。2030年に向けてのほぼ中間点を迎えようとする中で、ICT技術を活用してSDGsの実現に向けた取り組みを加速することが重要であり、そのためになすべきことについて本稿では議論する。