「日本的経営について」 島田 博文
昨年の9月からの「日本的経営」について6人の方から投稿を頂き包括的な把握ができたと思います。私はそこではあまり議論にならなかった「成長の限界」について述べさせていただきます。
昨年の9月からの「日本的経営」について6人の方から投稿を頂き包括的な把握ができたと思います。私はそこではあまり議論にならなかった「成長の限界」について述べさせていただきます。
“三方よし”に代表されるCSR的な視点を持った経営と“長期的な視点での経営”、この二点がいわゆる“日本的経営”と理解されているように思う。 ここで、売り手、買い手、世の中が三方だが、今風に言うステークホルダーでは一般に、(経営者)、従業員、株主、顧客、社会である。
かつて日本的経営を実践しオール中産階級と言われる格差の少ない良い社会を歩んできたが、今格差が拡がりつつあるのは米国的経営が蔓延してきたことに関係している。
会社とは社会の公器であり、会社の使命は、人々が幸せな生活を送ることができる社会の実現のためにイノベーションを起こすことにある。真のイノベーションを起こすためには、中長期的な視点で、研究開発に投資し、事業化さらには産業化を目指すことが必要である。
企業が新しい事業を開拓する場合、その事業に経験と実績がある企業あるいは部門を買収するのは最も即効性があるが、買収額に見合った期待通りの成果を達成するのは容易ではない。
私は日本的経営のルーツは近江商人の「三方よし」にあると思います。売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしの商いをするのが商人の本分との考え方です。
最近では、日本人の特性(長所と短所)は、様々な形で議論されている。それが、「日本的経営」に様々な形で反映されていることも事実である。
世界は急激に動いている。国際間の紛争、環境問題、自然災害、移民や貧富の格差、それに何よりも技術の加速度的な進歩、なかんずくコンピュータを中心とする情報技術の進展が情報革命を引き起こし、私たちの生活に劇的な変化をもたらしている。